昨日のバス移動で読んだ本が、横山秀夫氏の「ルパンの消息」です。 この作品は横山氏の出世作だけあって、非常に荒削りなところがある反面、その後の活躍が当然と思えるような巧さがあちらこちらに見受けられます。 この作品の評価はこのどちらの部分に目を向けるかということで決まると思いますが、私にとっては非常に好きな作品となりました。 あとがきに「推理作家としてデビューしそこねた因縁浅からぬ作品」という言葉がありましたが、言われてみると横山作品のようでもあり推理小説崩れのようでもあり興味深い作品です。