社長日誌
DIARY

2011.09.10
社長日記-その他
第3の敗戦
堺屋太一氏の近著です。
東日本大震災を、幕末、第2次世界大戦に続く第3の敗戦と位置づけ、今後の日本のあり方を提言するという内容ですが、私はこの著書の中で記されている日本の戦後教育についてのくだりを読んで目から鱗が落ちたような気がしました。
氏は戦後日本の教育は、規格大量生産に役立ち、国が決めた規格品に満足して、その量的豊かさを喜ぶ人間をつくるためのものだと指摘しております。
協調性を強いるために、厳格な学区を決めて嫌な先生や同級生がいても転校しにくくしたり、辛抱強さを身につけさせるために不得意な科目をより長く教える仕組みを作ったりしたということです。
私は共育とは長所を伸ばすことだと思っていますが、確かに学校教育では好きなことや得意なことを伸ばすよりも苦手なことの克服が中心的な考えとなっていることに問題意識を持ったことがありませんでした。
生まれたときから身の回りにあるような価値観には、あまり問題意識を持つ機会がありませんでしたが、教育以外のことも含めて、今後どうしていくのかということを、我々国民一人一人が主体者となって考えていかなければなりませんね。
