電車に乗ると眠くなるのはどうして?
理由1. 振動
ある大学教授によると、電車に乗っていると眠くなるのは『振動』が一つの要因になっているそうです。
振動と言っても、1回だけの『ドーン』というものは脳に刺激を与えるので、逆に眠気をなくしてしまいます。ですが、電車のように「ガタン、ゴトン」という一定周期の振動は、脳がその振動に慣れてしまうので、あまり気にならなくなり、『ゆりかご』で揺られているような状態に近くなるというのです。
理由2. 安心感
もう一つは、安心感や開放感があり、普段のプレッシャーから開放されることも大きな要因です。ストレスは快眠の大敵です。
自分が運転する以外の乗り物に乗ると、とりあえず目的の場所まではこのまま乗っていると到着出来る、という安心感から眠気が増してくるのです。
これには、私たち日本人の、公共の乗り物への信頼の大きさも影響しています。電車内は安全だと思っているから眠れますが、これが欧米であれば電車の中で寝ている人はほとんどいません。
理由3. 寝不足
睡眠時間は人それぞれ違いますが、忙しい人は1日の睡眠時間が6時間を切る人も多いのではないでしょうか。
その状況のまま電車に乗ると『ゆりかご状態』+『安心感』+『寝不足』の状態になります。
電車以外の乗り物でも『安心感』+『寝不足』の状態ですので、眠りに付きやすくなるのです。
注意睡眠
バスや電車などで、つい眠ってしまっても、降りなければいけないバス停や駅に近づくとぱっと起きることができた、という経験はありませんか?
これは、心理学的にいうと『注意睡眠』という状態で、脳が活動したままで熟睡していない、浅い眠りの状態です。
外部からの音に注意を払いながら眠っている状態なので、サッと気分よく起きられます。
この睡眠状態は眠気を引きずることなく、次の行動にうつりやすいのが特徴です。
ちなみに目覚まし時計をセットしていても、その時間よりも早く目が覚めてしまう、というのもこの注意睡眠です。
バスや電車の中で短時間しか眠っていないに、降りるバス停や駅を通り過ぎてしまったという人もいると思います。
こういう人は、おそらくかなりの寝不足状態であったため、脳が睡眠を要求していたのだと考えられます。
こうした場合は、短時間で深い睡眠状態になることもあります。
ワンポイント
もし公共の乗り物の中で眠気に襲われたら、念のため貴重品の管理をしっかりしてから眠りにつきましょう。