社長日誌
DIARY

2011.12.11
社長日記-その他
歴史小説の中の虚構
先月上巻の事を日記に書いた「お家さん」の下巻をやっと読み終えました。
この本を読んで、鈴木商店のことは昭和初期の金融恐慌で、庶民に焼き討ちされ倒産した会社と、教科書に書いてあったような気がしたのですが、単なる思いこみの部分も多かったと知りました。
どうも焼き討ちされたので、悪いイメージがありましたが、実際は悪徳業者だったわけでなく、大阪朝日新聞の間違った記事がもとで、誤解により被害を受けたということみたいですし、結局、昭和恐慌で倒産しましたが、焼き討ち直接の原因ではなく、焼き討ちの後に最高売上を更新していたようです。
しかし、神戸製鋼、日商岩井、帝人、石川島播磨重工、サッポロビール、アサヒビールといった名だたる企業が鈴木商店の流れをくむ会社とは知りませんでした。
私は元々、歴史が好きだったので、かえってこういった歴史小説は作者の虚構が入り込むので大嫌いでしたが、学業を離れ、歴史の勉強からも遠ざかってしまうよりも、こういった小説ででも歴史にふれる方がましかと、いつの頃からか考えを変えるようになりました。
そこに虚構が入っていたとしても、良質な文学は歴史に命を吹き込むこともまた事実ですね。(^^)
