社長日誌

DIARY

王妃の館

 浅田次郎氏の作品です。
 パリのヴォージュ広場に実在するセレブ御用達のホテル「パヴィヨン・ドゥ・ラ・レーヌ」(作品の中では「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ」)を舞台とした笑いあり、涙ありの傑作です。
 2001年に刊行されており未だ映像化されていないようですが、きっと映像化されると断言できるほどイメージが頭の中に鮮烈に浮かんできます。
 この鮮烈なイメージによって10年前に行ったパリのことを思い出してしまいました。
 半地下になったキャフェで何時間も道行く人を眺めたこと、シテ島の裏道を探検していると不意に開ける目の前の広場とそこにそそぐ日差しが昨日のように思い返されます。
 なんだか十数時間の苦痛な機内を我慢してでももう一度パリを訪ねたい気分です。