社長日誌

DIARY

野口グループ

 昨日に続き野口グループの話です。
 野口グループの財務内容の素晴らしさについては既に書きましたが、この秘密は特命受注にあるようです。
 正直、驚いたのですが、野口グループの受注形態は特命が主だということなのです。
 私の建設業界のイメージは相見積もりが当たり前で、設計図を基に多くの日にちをかけて落札できるかどうかわからない見積もりを作るといったもので、見積もりをとる方もする方もこれが仕事だから無駄になっても仕方ないというものです。
 しかし、柴田氏がおっしゃるには、相見積もりに勝って受注しても、今度は安く受注したところは手を抜くに違いないので見張らなければいけないということで、設計士がきつく見張りを頼まれたり、施主自身が現場に来て後々証拠になるような写真を撮りまくったりといった信頼関係もくそもないようなことになってしまうということなのです。
 確かに施主、設計士、施工業者の間に信頼関係がなければ良い仕事はできませんし、無駄な見積もりに人件費をかければ結果として利益がでるはずもありません。
 発想を転換して、特命受注主体で営業できる形態を作ってきたことに野口グループの繁栄があるのだと思います。
 業界常識の転換は非常に困難なことですが、私も見習っていかなければなりません。