さて、今回は・・・、
「睡眠中の不快な現象」
について解説します!
快適に眠っていたはずなのに、睡眠を妨害される不快な現象が・・・
皆さんはそういった経験をしたことがありますか?
今回は睡眠中に起こる不快な現象について解説していきたいと思います。
■ こむらがえり
足がつる・こむら返りとは、筋肉のけいれんが持続的に起こっている状態のことです。
成人の約3割が月1回程度経験しているとも言われています。
水分(ミネラル)不足や冷えが主な原因ですが、頻繁に起こるなら熱中症の疑いがあるのかもしれません。
加齢とともに起こりやすくなり、運動不足、あるいは運動のし過ぎも原因になるようです。
眠っているときに起こる主な原因は筋肉の収縮を抑えるアキレス腱の筋肉も一緒に休んでいるからで、寝返りなどで不意に力が入ってしまったら、その収縮を抑えられないことで起こります。
特に夏の睡眠中に起きやすく、これは汗で水分が失われやすいことや、掛け布団などから足が出て扇風機や冷房で冷え、血液循環が悪くなり筋肉が硬くなることが原因のようです。
そもそも足は常に負担がかかっているので疲れやすく、末端で血流が滞りやすいので硬くなりやすくなっています。
夏でもシャワーではなく入浴をして、寝る前に水分補給を忘れずに行うと良いですよ。
また寝返りのときに大きな力を必要としない敷きふとんにする、ふくらはぎにレッグウォーマーを使用することも対策になります。
〇 対処法
起こった場合の対処法は、
- ①足の親指をゆっくり反らす(手が届かない場合はタオルなど使う)
- ②足湯などであたためる
- ③経口補水液などで水分を補給する
などがあります。
ですが、まずは無理をしないことが大切です。
こむら返りがまれに閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤、糖尿病、甲状腺疾患、肝・腎臓病、椎間板ヘルニアなど病気のサインであることもあります。
頻繁であったり、昼間やリラックスしているような疲れていないときに足以外でもつったりするようなら注意が必要です。
■ 汗
正常な代謝活動を維持するためには、深部の体温を37度付近に保つことが重要になります。
そのコントロールに欠かせないのが”汗”です。
汗には種類があり、主に体温調節のための汗と驚きや緊張などで手のひらと足の裏から出る精神的な汗があります。
基本的に睡眠中には精神発汗は行われません。
睡眠の際にかく汗は、一般に深い睡眠のときに発汗するので、睡眠前半に多くなります。
逆に朝方にぐっしょり不快な寝汗をかいているのは問題です。
★考えられる主な原因★
- ★ストレスや悪夢のようなメンタル面
- ★結核・がん・甲状腺異常・高血圧・肝炎などの病気
- ★冷え性や飲酒、片寄った食生活
- ★女性の場合は高温期や更年期
- ★また蒸れやすい素材であるなど寝具の影響
など、いくつかの原因があげられます。
また夏の睡眠中は、肌に近い素材は乾きの早いさらっとしたものがおすすめですよ。
実は汗は、全身満遍なくかいているわけではありません。
汗腺は額、手のひら、足の裏に最も密に分布しており手の甲、足の甲、腰、脇の下と続きます。
しかし、背中や胸の前面では汗腺の分泌機能が高いので発汗量は多く、逆に手のひらや足の裏は汗腺が小さいのでそれほど多くありません。
汗のかき方にも特徴があり「半側発汗」といって圧迫を受けていない方(上下左右)から主に汗をかきます。
このおかげでせっかくかいた汗を無駄にすることなく効率的に体温調節ができています。
汗は排泄とは違い、体に必要な鉄分なども出してしまいます。
汗のかき方には個人差も存在しており、また大きく年齢・性別・人種などで変化します。
女性は女性ホルモンにより汗を抑制され、男性に比べて汗腺自体の汗を生産する能力も汗の塩分を再吸収する能力も低いようです。
しかし、熱帯住民では男女差が小さいといわれています。
汗をかく汗腺の数は2歳半頃までの環境とも言われますが、大人でも汗をかき慣れれば個々の汗腺の能力はアップします。
汗をかかないようにするよりも、こまめに水分補給をして上手に汗をかけることを目標にしてみてください。
■ 金縛り
眠っているときに目が覚めたけど動けない・何か見える・上に乗られている感覚などを体験した人はいませんか。
心霊現象と扱われることもある金縛りは、条件を整えると割と人工的に起こすことのできる睡眠麻痺といわれる現象です。
〇 金縛りとはどんな状態?!
金縛りの状態にはそれぞれ違いがあり、以下のように解説できます。
-
① 意識はある…
→レム睡眠中は覚醒度が高くなるから -
②心臓がバクバク、呼吸が苦しい、胸の上に乗られているよう…
→レム睡眠中は脈拍、呼吸数、血圧など自律神経系が乱れてしまうから -
③気配を感じる、聴覚・視覚・触覚に幻覚症状…
→レム睡眠中、ありありとした夢様体験がされることで生じるから -
④体が動かない、しゃべれない…
→夢の通り動かないよう筋肉がゆるんでいる状態
☆レム睡眠とは、Rapid eye movementという速い目の動きがみられるときの睡眠のことです。
覚醒と深い睡眠の橋渡しの様な働きをしていて朝方の体温が低い時によく出てきます。
一般的に「浅い睡眠」と言われています。
〇 金縛りって大人がなるの?子供がなるの?
金縛りは思春期頃に初めて体験することが最も多く、20代前半ではほぼ0になります。
大学生の35-50%ぐらいが経験しており、女子の方が少し高いですが平均は40%ほどのようです。
経験者は思春期を過ぎても、生活リズムの乱れや睡眠不足、疲労や心理的ストレスなどで起こることがあります。
生活リズムの乱れや疲労をためすぎないことに気をつければいいですが、
・あまりに頻繁で日中に強い眠気で耐えられない
・感情が高ぶると突然力が抜ける
ということがあれば、過眠症の1種であるナルコレプシーという病気のサインかもしれません。
金縛りを予防するには、生活リズムの乱れ、過労などに気を付けてくださいね。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
せっかく休息できていたのに、眠りを妨げられると、体調面でも精神面でも疲れてしまいますよね。
良い眠りのためにも、是非水分補給や生活リズムの改善などを試してみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。