快眠のすすめ

KAIMIN COLUMN

光療法

光療法

光療法

体内時計の乱れによる睡眠障害の治療法についてご紹介します。
『光』を用いた治療法で、『光療法』や『高照度光療法(こうしょうどひかりりょうほう)』と呼ばれています。

体内時計と太陽光 

まずは、体内時計について説明します。
体内時計によって私たちは夜、一定の時間が来ると眠たくなり、朝はある程度の時間がくると自然に目覚めることができています。
体内時計は地球の周期が24時間であるのに対し、必ずしも24時間ではなく、人によって24時間から25時間と幅があります。
1日の体内時計が25時間の人の場合、自然な目覚めや寝入る時間が日ごとに1時間ずつ遅れていくことになります。
このずれをリセットしてくれる存在が『太陽の光』です。

しかしながら現代では、24時間起きていられる社会、眠らない社会になっているので、生活パターンが不規則になり太陽のリズムとは無関係の生活が当たり前になっています。
そのため、体内時計がずれて生体リズムに異常をきたし、不眠といった睡眠障害など様々な不調を感じている人が出てきています。

体内時計がずれると、朝が来ても起きられない、夜になっても眠気が起こらず明け方にならないと眠れないといった症状が起きます。
こういった睡眠障害の改善に用いられるのが、光療法です。

光療法

光の強さや時間についてはいろいろ説がありますが、一般的には人工的に作られた2500ルクス以上の光をあてることを光療法といいます。
ただし2500ルクスの光だと2時間以上浴びる必要があり時間がかかるので、実際に行う場合は、5000ルクスから10000ルクスの光を使うことがほとんどです。この場合、30分から1時間程度の照射で済みます。

5000ルクスは、雨の日と同じくらいの明るさです。
あまり明るくないと感じるかもしれませんが、普通に生活をしている部屋で夜に使う照明は数百ルクス程度ですので、それと比較するとかなり明るいといえます。

光療法を行っている兵庫県の県立病院では、7000ルクス以上の光を出せる部屋に患者を宿泊させ、毎日光を浴びせることで体内時計の乱れを正常に回復させる治療を行っています。
目が光をとらえると、私たちの身体では睡眠ホルモンと呼ばれているメラトニンの分泌が抑制されます。そして、およそ14時間から16時間後に再びメラトニンが分泌されてくるようになり、私たちは自然に眠気をもよおすようになります。これを毎日繰り返すことで、体内時計を正常に戻してゆくのです。

光療法を使っても生体リズムが良い人は光を浴びると睡眠から覚醒状態に一気に変わりますが、生体リズムが悪い人は比較的ゆっくりと覚醒状態にうつります。そのため、目覚めの悪さが午前中のだらだら感につながりがちになります。光療法では、一度目覚めたら続いて更に強い光を長時間浴びせて、覚醒の度合いを上げます。こうすると朝ダラダラすることもなくなり、昼間と夜のメリハリが付くようになります。そして夜になるとメラトニンの分泌も重なって深い睡眠がえられ、メリハリの効いた生活をすごせるようになるようになるのです。
先ほど例にあげた兵庫県の病院では、軽い睡眠障害の方にはまずは朝、太陽の光を浴びることを勧めることにしていて、それでも治らない人には光療法をもちいることにしています。

ワンポイント

生活の乱れが体内時計の乱れにつながることは大いに考えられます。
最近は家庭でも使える、光を利用した目覚ましもありますし、太陽のシャワーを日頃から浴びる生活を送るようにしてもらいたいと思います。
太陽を浴びて、レッツ快眠です!

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