快眠のすすめ

KAIMIN COLUMN

睡眠が病気予防につながることを知っていますか?

さて、今回は・・・、
「睡眠が病気予防につながることを知っていますか?」
について解説します!

睡眠と健康は切っても切り離せない関係にあります。


では実際に睡眠が健康にどのような影響を及ぼすのか、また、病気予防との関連性についてもデータを見ながら解説していきたいと思います。

■ 睡眠が体に与える影響

睡眠が体にあたえる影響について、アメリカの大学による研究結果があります。

対象者の睡眠時間を4時間に制限し、1週間後の朝にデータを取りました。

そのあと、同じ対象者に8時間・12時間の睡眠時間で同じように1週間過ごしてもらい、それぞれデータをとりました。

睡眠時間の長さでどんな違いが出るのか、実験したのです。

すると、睡眠時間が4時間の場合に、身体に様々な影響があることがわかりました。

朝の血糖値が高くなってインスリンの出が悪くなる、夕方のコルチゾール(別称:ストレスホルモン)の減りが悪くなる、交感神経が緊張状態になりインフルエンザのワクチンの効き目が悪くなるなどです。

ワクチンの効き目が悪くなるということは、病気にかかりやすくなるということです。

睡眠をきちんと取ることは、私たちの健康を維持する上でとても大切なことなのです。

〇 ガン予防にもつながる?

ただ、現代社会では睡眠障害や不眠で悩んでいる人がたくさんいます。

睡眠不足になると、身体に疲れがたまるだけではなく、免疫力も低下するので、病気にかかりやすくなるうえに、ガンの要因になるともいわれています。

もちろん、ガンの原因は他にもいろいろあるので、睡眠不足だけが原因というわけではありません。

キーワードは『代謝』です。

これは、岡山県のガン専門クリニックでも言っている事ですが、代謝には睡眠が大切な役割を果たしています。

新陳代謝がスムーズに行われるのは、大体午後8時~午前4時までの間と言われています。

この働きによって、私たちの体では細菌やウィルス、そしてガンなどの異物を排除する免疫力が高められているのです。

すなわち、睡眠をきちんと取ることでしっかりと代謝を促せば、それだけでもガン予防になるということが分かっているのです。

もし、夜更かしや昼夜逆転のような不規則な生活を続けていると、代謝が充分に行われず、免疫力が低下してしまうこともあります。

免疫力を担うリンパ球も、夜眠ることで大量に作られるので、やはり睡眠は大切です。

〇 睡眠とガンに関する調査

文部科学省などの共同調査によると、昼夜逆転の生活を送っている男性は、そうでない人と比べると、前立腺がんを発症する危険度が3倍高くなっているそうです。

また、アメリカのガン研究センターの調査では、深夜1時~2時くらいまで起きている夜更かしの女性は、それまでに眠っている女性に比べて、乳がんにかかる危険度が明らかに高いという報告もあります。

実はガンの芽が盛んにできる時間帯というのがあって、これが午前0時~午前5時までです。

なので、この時間までに眠っておいて、体内での代謝を活発にさせておくと、
代謝によってガンの芽も退治されやすくなるのです。

ガン予防のためにも、また他の病気予防のためにも、少なくとも午前0時までには眠って、できれば7時間くらいの睡眠をとるのが望ましいと言えます。

■ 睡眠と糖尿病予防

糖尿病は、徳島県民の病気といっても過言ではないくらい、全国に比べて高い死亡率を記録しています。

この糖尿病についても、睡眠との関連性があり、睡眠が予防につながるといわれています。

〇 睡眠と糖尿病に関する調査

2008年にアメリカの大学の研究グループが、睡眠不足は体内のグルコースの処理能力を大幅に低下させるため、糖尿病を発症する可能性が高くなると発表しました。

研究に参加したのは、20歳から31歳までの肥満ではない健康な成人9人でした。

研究では、この9人が熟睡できないようにして、いろいろな検査をしました。

就寝時間は午後11時、起床時間は午前7時30分で、睡眠時間は8時間以上とたっぷり確保されていました。

眠りについてからしばらくして、起きてしまわない程度の低い音をベッドのそばに設置したスピーカーから流しました。

ちょうど脳が深い眠りに入ろうとしたときにあわせて音を流すことで、深い眠りから浅い眠りに引き戻すようにしたのです。

すると、いつもの睡眠に比べて、深い睡眠の時間がおよそ90%も減りました。

そしてこの後に被験者を検査したところ、グルコールという糖を処理する能力が25%も減少していることがわかったのです。

さらに、血糖値が23%上昇し、立派な糖尿病予備軍レベルの数値を記録しました。

この研究の結果、若くて健康的な成人は3日連続深い眠りを妨げられると糖を処理する能力が低下して体重が増えることが判明しました。

高齢者や肥満者であれば、睡眠不足によって糖尿病を発症してしまう可能性もあると研究グループは結論付けています。

また、よく似た研究がヨーロッパでも行われ、オランダの大学が発表した研究でも同様の結果が出ています。

こちらの研究では、さらに肝臓での糖の生産や血液中の糖が筋肉などに取り込まれるのに悪影響を及ぼすと結論付けています。

糖尿病は生活習慣病ですので、睡眠不足だけでなく、日頃の生活全般が原因といえます。

その中で、睡眠だけでもきちんととって、予防につなげたいですね。

■まとめ

いかがでしたでしょうか。

睡眠には様々な大切な役割があり、それは病気の予防にも繋がります。

是非、皆さんもご自身の健康の為にも、日頃の睡眠習慣や環境を見直してみてくださいね。

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